予定調和
分裂する心
まだ悲しくない
飼い殺された劣情
ありがとうさようなら
御目文字叶う日を願う
御目文字…お目にかかることをいう女性語
善悪が曖昧なこの世の中で
美しくない朝に思考すべき事
絶望はいつだって欲望と同義だ
結局すべての証明が不可能ならば
最後の求愛
明くる日の夢
やがて星座になる
夜露を含んで眠る
教育が必要なようです
不安がきみを殺すなら
プラットホームでキスをして
嘘吐きの約束にはもう飽きた
愛を軽んじることは出来ないのだけど
気付かぬふりは子供、知らんぷりは大人
運命の一閃
死なないでね
夜が齎すものは
きみの涙を知る者
自己犠牲に溺れる
もっとたくさん頂戴よ
最大の幸福に還元されるまで
僕の暗闇が君の光明を食い潰した
以上、忌憚無い人生でした
わたしの入る隙なんて在りはしないのに
神様の傑作集
劣等感を飼う
咽び泣く心臓
その同情をくれ
よい子わるい子
夜明け前に殺しにいくよ
微笑みを塗ったくちびる
彼は甘い煙草の匂いがした
ダーティーな世界で陽気な僕ら
恋情は如何なるものにか候ふらん
恋情…恋心
喉ふらん…ございましょう
=恋心とはどのようなものでございましょう?
ただ打ち震えるだけで精一杯だった
きっと頭は空っぽ
快楽の処方箋
亡霊を犯す
楽園は定員オーバー
さびしさを覚える前に
亡骸と歯牙
さよならを奪い返して
句点の末はいつだって空費
空費…時間・労力などをむだに使うこと
椿の下でさみしかろな
遺伝子が紡ぐ運命論に甘んじて
死に際とあさっての狭間
不安が生きる活力なのです
死を唆す天使になろう
生活から居なくなった
ゆっくり死んでいくとしよう
群青のほとりにて
どうだい僕の憂鬱は
包まれながら死にたかったんだよ
曖昧で愚鈍な真実と
大きくなったら教えてあげる
仮に淘汰と呼ぶとして
世界はこんなにも素晴らしいのに
諦観のメソッド
精一杯の侮蔑だった
僕に愛を説かないでくれよ
惨めさを伴いながら遡行する
空想家の狂気
あなただけはここにいて
紊乱する夜風
紊乱(びんらん)…序・風紀などが乱れること。また、乱すこと
きみはいつも涙の気配がするね
きっと天国に繋がっている
だから空に還ることが出来ない
いっそう弱くなって戻っておいで
ひとかけらも余すことなく星になれますように
その微笑は同情のふたごだ
手付かずのからだに耳を澄ませて
白んだ週末は熟れきらない
太陽のにおいを飲み込んだ
孕み下した残骸
悲しみへおやすみ
たった一つの願望を壊れた後ろめたさと言うのなら
終わらぬ失楽の中を遊泳する
傷を促す
疾走が息を吹き返した
百万年渇かない海
永遠を遥かに越えた裏切り
死ぬことと変わらない
お誂え向けの洗礼
けして翻せない哲学
切なさの反復
ことばを交わすことはそれほど大切じゃあない
それも暗闇を和らげてはくれない
けったいな微笑
行き場を失った狂気のさなか
柔らかな無関心
確かめ合うために在るのではない
絶え間ない祈りを交わせたならば
踏み荒らされた天国
さようならを追い越した